プリンスメロンは通常春に植えられ、種を3~4月にまき、5月に植え付け、そして7~8月が収穫時期になります。
基本では7~8月が収穫時期ですが、タイミングを間違うと甘味が違ってくるので注意が必要です。
この記事では
- プリンスメロンの収穫時期やベストな収穫タイミング
- 適切な収穫方法
- 収穫時に注意すべき点
について説明します。
プリンスメロンの収穫時期とタイミングは?
甘いメロンの収穫タイミングや時期の判断は、プリンスメロンに限らず、少し難しいものです。
育てるのに手間をかけたのに、早めに収穫してしまって甘さが足りなかったらがっかりですよね。だからこそ、収穫するなら完熟したメロンを手に入れたいものです。
プリンスメロンの収穫時期は、時期や葉、果物の色を見て判断できます。
晴れた午前中に収穫するのがベストです。
地域や品種によって異なりますが、通常は交配から約35~40日後が適期です。完熟に近づくと、果皮が光沢を帯び、付いている葉が黄色くなり始めます。
果皮が白っぽくなり、甘い香りがすると収穫時です。
完熟すると、つると接続された部分に輪状のひび割れができます。遅い収穫は過熟を招き、品質が低下します。
完熟したメロンは手で軽くひねるだけでつるから外れます。落下を防ぐために、ヒモやネットを使うことをおすすめします。
収穫のタイミングが遅れると
プリンスメロンは、メロンの中では比較的小さい品種で、通常は400グラムから500グラム程度です。
大きくなれば600グラム程度になりますが、基本的には小ぶりな品種です。そのため、「なかなか大きくならない」と言われることもありますが、収穫時期を逃さないように気をつけてください。
大きくなりすぎると最悪破裂することもあります。
プリンスメロンの甘さは収穫直前に高まる
メロンの糖度は収穫直前に高まることが一般的に知られています。
ですから、収穫を遅らせることでさらに糖度を上げることができますが、収穫時期を逃すと破裂や実の劣化を招く可能性もあります。
このバランスを見極めるには、見た目や手触りを頼りにして最適な収穫時期を見極める必要があります。
また、糖度に関しては、土壌中の窒素分が多いと糖度が上がりにくくなる傾向があります。そのため、メロンの栽培では、実ができた直後に1回の追肥を行うのが一般的です。
これにより、メロンの実が大きくなる頃には窒素分がほとんど吸収され、収穫前に糖度を上げることができます。ただし、「実を大きくしたいから」という理由で肥料を過剰に与えるのは避けるべきです。
さらに、収穫前の水やりを制限することも糖度を高めるポイントとなります。
収穫直前の5日から10日程度は水やりを控えることが推奨されます。水やりを制限することで、糖度が上がる理由は2つあります。
まず、水分の減少によって糖が濃縮されるためです。そして、植物が水を欲しがると体内に糖を蓄積し、浸透圧を利用して水を吸収しようとするため、糖度が上がるのです。
つまり、水を制限することで糖の濃度が上がり、水を求める反応によって糖の生産も促進されます。
この原理は、ほとんどの果物に当てはまるものであり、覚えておくと役立ちます。
メロン栽培の肥料管理と追肥方法
メロンを育てるためには、土壌に栄養を与えることが不可欠です。
定植の1か月前に、1平方メートルあたり200gの堆肥を施し、土壌をよく耕しておきましょう。
定植の2週間前には、窒素成分15g、リン酸20g、カリ15gを施し、再び土壌を耕します。
過剰な肥料は葉を多く育てますが、病害虫の発生を増やし、果実の品質を低下させる可能性があるので、過度な施肥は避けましょう。
畑で栽培する場合は追肥は必要ありませんが、プランター栽培の場合は、果実が結実してから約10日後に、1株につき軽く1握りの肥料を株の周りにまきます。
その後は植物の成長状況を見ながら追肥を行いますが、交配から約20日後には糖度を上げるために追肥を控えることが重要です。
水やりと糖度の関係について
メロンの成長段階に応じて、必要な水分量が異なります。
実を大きく育てたい場合は水を多く与えますが、収穫が近づくと水やりを減らし、糖度を上げます。
メロンは排水が不十分だと弱ってしまうため、水やりには注意が必要です。水やりは朝に行うのが良いでしょう。
定植後は根がしっかりと定着するまでは充分に水を与え、根が深く成長するよう促します。
果実が着果したら、約10日間は多めに水を与えて実を育て、その後は11〜18日程度は水やりを控えます。
この期間を過ぎたら再び水を多めに与えますが、着果から約30日経過したら徐々に水やりの量を減らしていきます。
プリンスメロンの収穫方法
プリンスメロンの収穫は手軽です。果実を握り、ハサミでつるを切って収穫します。
また、手で果実を軽くひねるだけでもつるから簡単に外れます。
収穫後、プリンスメロンは常温で2〜3日間追熟させると、糖度が増し、果肉が柔らかくなります。お好みに合わせて追熟させてみてください。
気を付けたいのは、糖度は追熟によって上がりませんが、果実は熟して柔らかくなります。
固めが好きな人は早めに収穫し、柔らかめが好きな人は収穫後に2〜3日追熟させると、お好みの固さで楽しめると思います。
まとめ
メロンは高価なイメージがありますが、肥料や水やりのポイントを押さえれば、家庭でも栽培できます。
メロンには温室メロン、ハウスメロン、マクワ型メロン、マクワウリなどがあります。温室メロンは高級なネットメロンで、ハウスメロンにはネット系とノーネット系があります。
マクワ型メロンは、プリンスメロンなどを代表し、栽培が容易で家庭菜園向きです。
近年は家庭用のノーネットメロンも普及しています。好みの品種を選んだら、来年の春に向けて準備を始めてみませんか?